貿易ニュース 12月2009年

23/12/09 大手サーモン養殖業者が新しい加工場を建設 − タスマニア州
23/12/09 11月の日本向け豪産牛肉が3%増加
23/12/09 壊滅宣言も空しくアワビのウィルスが東に移動を確認−ビクトリア州
23/12/09 遺伝子組み換えのカノーラが州北部のサイロで発見−ビクトリア州
23/12/09 来年のアーモンドの収穫量は25%増の5万トン、業界は順調に拡大
23/12/09 大手羊肉輸出業者タティアラ社を買収 − 豪スイフト社
16/12/09 豪州初の現地生産ハイブリッド車を発表、販売は来年2月−豪トヨタ社
16/12/09 大手サーモン養殖業者が大量の抗生物質の使用を正当化−タスマニア州
16/12/09 豪大手ラム輸出業者が従業員を削減し、生産調整
16/12/09 ロブスターの漁獲枠を20%削減 − タスマニア州政府
16/12/09 ベトナム人労働者によりヤギの生産量が記録的−クイーンズランド州
16/12/09 11月の新車自動車販売台数は予想の範囲 − ニュージーランド
09/12/09 野生のラクダ対策として、輸出を計画する新しい業界団体が発足
09/12/09 豪政府の減税策により11月の新車自動車販売台数が20%増加
09/12/09 トヨタの現地生産オウリオンが今年の最優秀大型乗用車に選ばれる
09/12/09 真珠の需要が低迷し、300人が職を失う − 西オーストラリア州
09/12/09 オーストラリア産柑橘類の中国への輸出が3年後には3倍に
09/12/09 豪ドル高によって豚肉輸出に打撃 − 西オーストラリア州
02/12/09 アワビがウィルス性の病気にかかってないことを確認−ビクトリア州
02/12/09 オーストラリアが金の産出量で世界第2位に躍進
02/12/09 政府の景気刺激策により、良質の中古トラクターが市場に溢れる
02/12/09 強烈な熱波により50%までのレンズ豆に被害 − ビクトリア州
02/12/09 世界初のバナナ繊維の工場が稼動 − クイーンズランド州
02/12/09 豪州の珍しい石材でタイに寺院が建設されるかも−西オーストラリア州

                                                                 

12月23日2009年 大手サーモン養殖業者が新しい加工場を建設 − タスマニア州

  タスマニア州Devonport近くのBass Highway沿いのParramatta Creek食品総合施設に、新しいサーモンの加工場が建設される。 
  この施設は、2005年にBellamy's Organic Foods社が多額の費用をかけてオーガニックのベービーフードを生産していたが、生産拠点をほかに移した。 大手サーモン養殖業者のフオン・アクアカルチャー(Huon Aquaculture)社のピーター・ベンダー氏は、「この施設でサーモンの加工を集約し、120人の雇用を創出するつもりである。 よりいっそうの作業の効率化を進め、輸送費や包装費の削減を行なう。 Parramatta Creekを選んだ理由は、加工されたすべてのサーモンを、Devonportから毎日フェリーで出荷するためである。 付加価値を付けるために自社の工場を建設する必要があるが、来年4月までに完成する。 ここでサーモンの内臓をとったり、三枚におろしたりする作業を行なう」と話した。 (Source: ABC, 10/12/09 "Huon Aquaculture moves processing north")

12月23日2009年 11月の日本向け豪産牛肉が3%増加
  11月の日本向けオーストラリア産牛肉の輸出量が2万7,720トンとなり、前年同月比で3%増加した。 
  この増加の要因はグレインフェッド(穀物肥育)牛肉で、冷蔵のグレインフェッド牛肉が前年同月比23%増の1万0,716トン
となり、冷凍グレインフェッド牛肉も同33%増の3,474 トンとなった。 この11月の輸出量は過去5年間の月平均輸出量よりは10%減少しているが、穀物飼料の価格が下がり、生産量が増えたことと、日本の小売が堅調であったことが前年同月より増加した原因である。 
  一方、冷蔵グラスフェッド(牧草肥育)牛肉は前年同月と比べて30%減り3,317トンとなった。 1月から11月までの日本向けの牛肉輸出量は合計32万7,738トンとなり、前年同期比で1%減少した。  (Source: MLA, 08/12/09 "Chilled grainfed drives exports to Japan")
12月23日2009年 壊滅宣言も空しくアワビのウィルスが東に移動を確認−ビクトリア州
  「Ganglioneuritis」と呼ばれるアワビを死に追いやるウィルスの活動が、ビクトリア州Cape Otwayで確認された。 過去8ヶ月間、このウィルスによる新しい感染が確認されていなかったことから、アワビ業界はウィルスの活動はは収まったと判断していた。 
  Victorian Abalone Associationのビンセント・ギャノンCEOは、「現在、ウィルスは沿岸300キロを覆っている。 今回ウィルスが確認されたのは、以前発見されたところから17.5kmの所である。 商業ダイバーや趣味のダイバーたちから、Cape Otwayで何百個もの死んだアワビが海底にあるとの報告が来ている。 これはアワビ業界にとって大きな打撃となる。 もうアワビのウィルスは壊滅したと思っていた人々から、40-50回の電話があった。 彼らはひどく打撃を受け、今後どのようにしてよいか分からない状態である。 我々はまたもとの状態に戻り、そしてウィルスは移動しつつある」と話した。 (Source: ABC, 21/12/09 "Abalone virus moves east")
12月23日2009年 遺伝子組み換えのカノーラが州北部のサイロで発見−ビクトリア州

  穀物業者がビクトリア州北部の2ヶ所のサイロで、遺伝子組み換え操作を行なった(GM)カノーラを発見したと発表した。 
  大手穀物業者グレイン・コープ(GrainCorp)社のデービット・ジンズ広報担当は、「独立した機関による検査で、Bendigo西部のDunollyとNhill近くのLillimuのサイロで少量のGMカノーラを検出した。 しかし、この量は業界の基準値より大幅に下回っており、グレイン・コープが農家に支払う価格には影響しない。 そして、このカノーラが、どこで収穫されたのか、どこに納入されるのかについては全然問題はない。 もし、遺伝子組み換え操作をしていないカノーラの生産者が、そのカノーラをこれらの2ヶ所のサイロに配達しても、心配する必要はない」と話した。 
  しかし、遺伝子組み換え操作に反対するグループ”Gene Ethics(遺伝子倫理)”のボブ・フェルプス氏は、「今回発見されたことは驚きではない。 遺伝子組み換え操作を行なった悪徳生産者は、輸送費を節約し利益を上げるために、遺伝子組み換え操作を行なったカノーラを遺伝子組み換え操作していないカノーラと偽ったり、人に気付かれないようにして、地元のサイロに搬入したいと思っている」と話した。 (Source: ABC, 16/12/09 "GrainCorp confirms GM canola find")

12月23日2009年 来年のアーモンドの収穫量は25%増の5万トン、業界は順調に拡大

  オーストラリアでのアーモンドの生産量が引き続き伸びている。 アーモンド業界は、若い木が生長してきており、来年の生産量は今年より25%増えて約5万トンになるとしている。 
  業界団体オーストラリア・アーモンド委員会(ABA:Almond Board of Australia)のジュリー・ハスレットCEOは、「インドへのアーモンドの輸出がさらに増える。 来年のこの計画的な増産は、木の成長に合わせた収穫予測が順調に進んでいることを証明している。 オーストラリアでのアーモンド産業はまだ若く、植えつけているアーモンドの木は、まだ実を付けていないか、樹齢3年以内である。 今後それらの木が順調に成長し、収穫量もそれに沿って増加していく」と話した。 (Source: ABC, 11/12/09 "Almond crop getting bigger")

12月23日2009年 大手羊肉輸出業者タティアラ社を買収 − 豪スイフト社
12月16日2009年 豪州初の現地生産ハイブリッド車を発表、販売は来年2月−豪トヨタ社

  オーストラリアで最初のハイブリッド車の生産が、トヨタのメルボルン生産ラインで今日から始まる。 この発表イベントには、連邦政府やビクトリア州政府の代表、日本のトヨタ自動車の布野幸利副社長などが参加して行なわれる。 
  豪トヨタのグレン・キャンベル広報担当は、「クリーンで環境に優しいトヨタ”カムリ”は、メルボルン西部のアルトナ工場で組み立てられる初めてのハイブリッド車である。 試験的な生産プログラムは今年8月から始めていた」と話した。 
  この”カムリ"は4気筒2.4リットルのガソリン・エンジンと電動モーターを装備している。  ハイブリッド・エンジンを含めた動力伝達装置すべては日本から輸入される。 このハイブリッド”カムリ"は、通常の”カムリ”より燃料消費量が約30%削減され、100キロを走行するのに8.8リットルのガソリンですむ。 トヨタは、通常の"カムリ”と"オウリオン”の生産に加えて、このハイブリッド”カムリ”のオーストラリアでの生産台数を年間1万台見込んでいる。 このハイブッド”カムリ”の販売は来年2月からになる。 (Source: AAP, 11/12/09 "First Aussie hybrid car to hit market in February")

12月16日2009年 大手サーモン養殖業者が大量の抗生物質の使用を正当化−タスマニア州
  オーストラリア最大のサーモン養殖業者タサール(Tassal)社は、タスマニア州のサーモン養殖場で使用する大量の抗生物質を正当化した。 
  総額3億5,000万ドルのサーモン養殖業界の資料では、2006年から2年間に18トンの抗生物質がサーモン養殖に使用されたとしている。 この資料は国営放送局ABCが入手したもので、その多くがタサール社によって使用されているとしている。 
  同社のマーク・ライアンCEOは、「サーモンを水揚げする前に、我々はすべての化学物質が規定された残量値以下になっていることを確認している。 その観点から、人への健康に対する心配はない」と話した。 
  今回の資料では、タスマニア州のほかの主要なサーモン養殖業者のぺチュナ(Petuna)社やフオンHuon()社は、抗生物質を使用していないとしている。 
  非営利団体オーストラリア海洋保存の会(Australia Marine Conservation Society)は、消費者が避けるべき商品のリストのなかに、タスマニア州のサーモンを入れている。 (Source: ABC, 09/12/09 "Salmon producer defends bulk antibiotics use")
12月16日2009年 オーストラリアの大手ラム輸出業者が従業員を削減し、生産調整
  豪ドル高により、オーストラリアの大手羊肉輸出業者が従業員を削減し、生産量を調整している。 羊の供給量が減り、また生体羊の輸出需要が高いことが、羊肉輸出業界に先例のないプレッシャーがかかっている。 
  ラッド政権が景気回復のニュースや雇用の伸びに酔っているなか、羊肉輸出業者の利益が事業を継続することが不可能なレベルまで落ち込み、500人の食肉加工従業員が解雇され、1,500人以上が一時解雇か勤務時間の短縮に直面している。 
  オーストラリアの大手ラム輸出業者2社が、ピークシーズンにもかかわらず先週生産量を削減した。 ニューサウスウェールズ州DubboにあるFletcher International社の加工場で働く300人の従業員が解雇され、南オーストラリア州BordertownにあるTatiara Meats社の従業員400名全員が先週金曜日を非番とした。 12月に従業員全員が勤務しないのは同社としては今回が初めてである。 
  Tatiara Meats社のウィレム・バン・ドーン社長は、「今は食肉加工業界全体にとって厳しい時期で、特に輸出業者は。 通常加工場を閉鎖するのは冬で、夏場の12月でない」と話す。  国内と海外からのオーストラリア産ラムの需要が高まっているが、オーストラリア全体の羊の頭数が過去最低の7,160万頭となり、羊の価格が青天井となっている。 2006年と比べると1,950万頭減少している。 (Source: The Australian, 14/12/09 "Lamb exporters make savage cuts")
12月16日2009年 ロブスターの漁獲枠を20%削減 − タスマニア州政府

  タスマニア州政府は、ロブスターの個体数の減少を受けて、今後3年間に渡ってロブスターの商業漁獲枠を20%削減することにした。 
  ロブスター漁師たちへの漁獲枠は、来シーズンは10%減の1,300トンとなり、その後2年間は5%つづ削減される。 非商業用のレクレーション目的の漁獲枠は170トンで、変更はない。 
  ロック・ロブスター漁師協会のロドニー・トレロゲン氏は、「10月に会員漁師たちは漁獲枠の削減については賛成しており、今回の政府の動きを歓迎している。 短期的には苦しいが、長期的には業界のためになる」と話した。 (Source: ABC, 10/12/09 "Rock lobster quotas cut")

12月16日2009年 ベトナム人労働者によりヤギの生産量が記録的−クイーンズランド州
12月16日2009年 11月の新車自動車販売台数は予想の範囲 − ニュージーランド

  11月のニュージーランドの新車乗用車の販売台数は4,486台となり、前月や前年同月よりは下回ったが、自動車業界が今年予想した販売台数どおりである。 
  2008年11月は、経済低迷の影響をまともに受け、新車販売が低迷し、多くの自動車ファイナンス会社が倒産した。 その当時、自動車業界は2009年はより困難な状況になり、この数年の販売台数実績を30%下回ると予想していた。 
  ニュージーランド自動車産業協会(MIANZ)のペリー・ケアCEOは、「この予想は、金額的には正しいかもしれない。 しかし、昨年の今頃は6年間続いた自動車ブームの終わり頃である。 今我々自動車業界は、現在のマーケット環境に合わせているところである」と話した。 
  11月の新車乗用車販売台数は4,486台。 新車商用車販売台数は1,249台で、前月より増加したが、前年同月と比べると減少した。 11月の新車乗用車の販売台数で最も多かったメーカーはトヨタで、フォード、ホールデンと続く。 新車商用車はトヨタ、ホールデン、日産の順である。 今年に入ってから11月までの各社の新車自動車販売のマーケットシェアーはトヨタが21.5%, フォードが12.2%, ホールデンが9.5%となっている。 今年に入ってから11月までの車種別の販売台数の累計は、トヨタ”カローラ”が4,335台、ホールデン”コモドア”が2,705台、スズキ”スイフト”が2,174台となっている。  (Source: MIANZ, 04/12/09 "Car Sales Figures Still In Line With Industry Forecast")

12月09日2009年 野生のラクダ対策として、輸出を計画する新しい業界団体が発
  オーストラリアの内陸で野生のラクダが増えている問題で解決策が現れた。 新しく結成された業界団体のオーストラリア ラクダ産業協会(Australian Camel Industry Association)は、オーストラリア中央部に生息する100万頭の野生ラクダを利用するために結成された。 
  クイーンズランド州政府第一次産業省のニック・スワドリング氏は、「事前の予備調査は終了し、関係者がラクダの輸出の可能性について協議した。 そこで、この関係者たちの組織をオーストラリア ラクダ産業協会と命名し、政府やその他の団体と協議できる全国的な団体とした。 予備調査のなかには、ラクダの食肉製品を扱う商業的なラクダ産業の開発を推奨する事項が含まれている」と話した。 (Source: ABC, 27/11/09 "New group looks to cash in on camels")
12月09日2009年 豪政府の減税策により11月の新車自動車販売台数が20%増加

  政府による投資減税の恩恵を受け企業が軽商用車とSUV(多目的スポーツ車)を購入したことが、11月の新車自動車販売台数が約20%伸びた要因となった。
  連邦自動車産業会議所(FCAI)が発表した統計によると、11月の乗用車、 SUV(多目的スポーツ車)、商用車を含めた新車自動車販売台数が8万5,833台となった。 これは前年同月と比べて19.9 %(1万4,216台)の増加となった。 
  FCAIのアンドリュウ・マッケラー会長は、「11月の新車自動車の販売台数は驚くべき結果である。 これは自動車マーケットやオーストラリアの経済全体の回復の兆候を示している証拠である。 政府の企業に対する投資減税措置によって11月の好成績につながった。 この措置が今年末で終了することで、11月の企業への新車販売台数が35.4%増加した。 しかし、気をつけなければならないのは、最近準備銀行が政策金利を引き上げたことである。 もし、銀行が急速に、また大幅に金利を上げると、せっかくの政府の景気刺激策が無駄になってしまう危険性がある」と話した。 
  11月のSUV(多目的スポーツ車)の販売台数が44%、軽商用車が38.9%、乗用車が9.4%それぞれ増加した。 今年に入ってからの新車自動車の販売台数の累計は、84万8,620台となり、前年同期よりは9.3%減少している。 11月のメーカー別の販売台数は、トヨタが1万9,603台、ホールデンが1万1,391台、フォードが8,868.台となっている。 (Source: FCAI, 03/12/09 "Tax break spurs exceptional new car sales result")

12月09日2009年 トヨタの現地生産オウリオンが今年の最優秀大型乗用車に選ばれる
  トヨタのオーストラリア生産のオウリオンAT-X(Aurion AT-X )が今年の大型乗用車部門の最優秀賞に輝いたと、メルボルンで発表された。 
  メルボルンで生産されているオウリオンAT-Xは、ライバルのフォード社のファルコンXR6(Ford Falcon XR6)やホールデン社のコモドア・オメガ(Commodore Omega)を抑えて、自動車専門家や全国の自動車団体の支持を得て1位となった。 
  ドイツ メーカーのアウディ社のアウディA6 TFSi(Audi A6 TFSi)は最優秀ラグジャリー賞に、 アウディTT-S TFSi クアントロ(Audi TT-S TFSi Quattro)は最優秀ラグジャリー・スポーツカー賞に、アウディQ5 3.0 TDi(Audi Q5 3.0 TDi)は最優秀ラグジャリー四輪駆動車賞に輝いた。 フォード社は、新しくリリースしたフィエスタ LX (Fiesta LX )が最優秀小型車となった。 
  $30,000以下の最優秀中型車にはヒュンダイ社のヒュンダイi30 SXディーゼル(Hyundai i30 SX diesel )、$30,000以上の最優秀中型車にはフォルクスワーゲン ゴルフ118 Tsiコンフォートライン(Volkswagen Golf 118 Tsi Comfortline)が選ばれた。 最優秀スポーツカー賞にはBMW 135i Couple、最優秀プレステージ車はズバル・リバティー3.6R Premiumが獲得した。 
  オーストラリア最優秀自動車賞(The Australia's Best Car awards)は2000年から毎年発表され、一般消費者向けの自動車を対象にしている。 オーストラリアの各自動車団体からの代表者からなるパネルによって、デザイン、機能、路上でのパーフォーマンス、価格に見合う価値などを評価する。  (Source: Australian/AAP, 0212/09 "Australia's best cars announced")
12月09日2009年 真珠の需要が低迷し、300人が職を失う − 西オーストラリア州

  西オーストラリア州キンバリー(Kimberley)地域の真珠産業は、今年の贅沢品の需要低下で大きな打撃を被った。 ブルーム(Broome)にいる真珠ダイバーのうちの3分の2を含む、約300人が職を失っている。 真珠採取業者は、ブルーム地域の漁獲枠の半分に相当する50万個の真珠貝しか今年は漁獲できなかった。 
  西オーストラリア州真珠生産者協会のブレット・マッカラム氏は、「毎年厳しい年になる。 昨年10月には世界的な金融危機が起こり、今年はマーケットの需要に合わせて生産量を調節する必要があった。 その結果、今年の真珠貝の漁獲量が減り、そして真珠の生産量も当然減少した」と話した。 (Source: ABC, 02/12/09 "Broome's pearl industry hit with big job losses")

12月09日2009年 オーストラリア産柑橘類の中国への輸出が3年後には3倍に 

  業界団体Citrus Australiaは、中国への豪産柑橘類の輸出が、3年後には3倍になるかもしれないとしている。 同団体は、業界のメンバーの代表を検疫検査官や輸入業者に会うためにアジアに派遣した。 これは現在独自に輸出計画を作成している西オーストリア州にとって良いニュースになるかもしれない。 
  同団体のケビン・コック理事は、「中国人は西オーストラリア州が生産を増やしていることを良く知っている。 しかし、中国に柑橘類を輸送する前に、検疫の問題を解決しなければならない。 もしそれが解決すれば、3年後には輸出量が3倍になるのは確実である。 中国の市場は大きく、成長も急速に伸びている。 現在、香港へは年間4,000万ドル相当の柑橘類を輸出しているが、香港は中国のごく一部に過ぎない」と話した。 (Source: ABC, 02/12/09 "Citrus exports could triple")

12月09日2009年 豪ドル高によって豚肉輸出に打撃 − 西オーストラリア州

  西オーストラリア州の豚肉生産者は、豪ドル高により輸出マーケットの4分の1が無くなったとしている。 
  同州にある豚肉生産者の3分の1はシンガポールへ冷蔵豚肉を輸出しているが、豪ドルが高くなったことで輸出価格が上昇した。 そして、シンガポールの小売業者は、需要に対応するために、アメリカ、カナダ、ブラジルから冷凍の豚肉を輸入することになった。 
  輸出業者Craig Mostyn Groupのロン・ペン氏は、「西オーストラリア州の豚肉生産者は、海外の冷凍豚肉と価格を競争する訳にはいかない。 シンガポールの輸入業者は、我々の価格を25%引き下げるように要求している。 それは無理な注文で、農家の人や飼育場にその分の値引きを強要することは、事業を継続できなくなる」と話した。 (Source: ABC, 02/12/09 "High dollar hitting WA pork exports")

12月02日2009年 アワビがウィルス性の病気にかかっていないことを確認 − ビクトリア州

  ビクトリア州で現在いるアワビはウィルス性の病気にかかっていないことが確認された。 ヘルペスに似たこの病気は、この4年間にビクトリア州南西部のアワビを壊滅状態に追いやった。 
  アワビ業界団体のVictorian Abalone Divers Association のビンセント・ガンノンCEOは、「過去8ヶ月間、アワビがウィルスに感染した様子はない。 しかし、アワビの個体数が回復するには今後長い時間が必要である。 4-5年前までの個体数に戻るまでには、おそらく10-15年くらいかかるであろう。 長期に渡る作業である」と話した。 (Source: ABC, 01/12/09 "Victorian abalone gets the all-clear")

12月02日2009年 オーストラリアが金の産出量で世界第2位に躍進

  オーストラリアは、アメリカや南アフリカを抜いて世界の金の産出量で第2位となった。 オーストラリアは9月までは世界で4位の位置にあったが、その後の3ヶ月間で56トン(180万オンス)の金を産出した。 なお、金産出国の世界第1位は中国となっている。 
  独立系の鉱山コンサルタントのサンドラ・クローズ氏は、「オーストラリアの金の産出量第2位の地位は当分続くだろう。 世界の金産出量の減少が、オーストラリアの産出ランクを上げることになった」と話した。 (Source: ABC, 30/11/09 "Second place for Aust gold miners")

12月02日2009年 政府の景気刺激策により、良質の中古トラクターが市場に溢れる

  もし、中古のトラクターやヘッダー(穂先を摘み取る機械)に投資するのであれば、今がチャンスである。 
  連邦政府による投資控除によって、ディーラーには良質の中古機械が溢れている。 連邦政府は景気刺激策の一環として、今年の初めにビジネス投資に関して50%の減税を導入した。 この対象は、ビジネス用として新規にコンピューター、車両、倉庫、機械、備品などを購入した際に適用される。 一部のディーラーによると、新規の農耕機器の販売が30%増加し、それにともなって、下取りした多くの中古機械が中古市場に流れた。 
  ディーラーのThree Springs社のブルース・カーニングハム氏は、「この買い得な中古機械がいつまで続くのかは分からない。 農耕機械の需要はシーズンによって全く異なる。 穀物の価格が上がったり下がったり、収穫量が増えたり減ったりすると、中古機械の価格が変化する。 しかし、新しいモデル、良質な機械、使用時間が少ない生産性の高い機械などは人気を維持できると思う。 新品の機械の横に、それらの中古を魅力的な価格で並べる。 古い中古機械はなくなっていくようになる」と話した。 連邦政府による投資控除は今年12月末までの注文を対象にしている。 (Source: ABC, 25/11/09 "Second-hand machinery fills dealer yards")

12月02日2009年 強烈な熱波により50%までのレンズ豆に被害 − ビクトリア州

  ビクトリア州の赤いレンズ豆の色が緑に変わってしまった。 輸出業者による豆類の被害調査で熱波による影響が明らかになった。 
  世界のレンズ豆市場の40%を支配している輸出業者Murad Al-Katib社は、「強烈な熱波でレンズ豆が縮んで、しわが寄り、色が緑に変色した。 被害を受けた地域は、5%から50%や55%までさまざまである」と話した。 (Source: ABC, 30/11/09 "Heatwave damages up to half the Victorian lentil crop")

12月02日2009年 世界初のバナナ繊維の工場が稼動 − クイーンズランド州

  予想していたより時間がかかったが、パピルス・オーストラリア社は、「世界で初めての、バナナの幹を使って繊維や合板用の薄板を生産する工場が稼動することになった」と話した。 
  当初クイーンズランド州Atherton地区Walkaminにあるこの工場は、稼動を開始するのに問題を抱えていた。 生産機械の重要な部分が適切に設置されておらず、それを改修するのに何ヶ月間もかかった。 しかし、同社は今後、オーストラリア国内や海外にこのような生産工場を建設していくと話す。 今回の工場では、年間2万トンの化粧版を生産することが出来る。 
  同社のラミー・アザーCEOは、「このあと2-3ヶ月で生産をフル稼働する。 多くの商品はすでに販売済みとなっている。 この技術を今後世界に広めて行きたい」と話した。 (Source: ABC, 27/11/09 "World first banana fibre factory operational")

12月02日2009年 豪州の珍しい石材でタイに寺院が建設されるかも−西オーストラリア州